花粉症について

・花粉症にいいというものは色々やったけど、あまり効果はなかった!
・減感作療法がいいと聞いたけど、数年間、毎日やらなければいけない!
・もう、あきらめているから、強い薬を飲んで、何とか乗り切る!
・5月くらいまでは、しょうがない!
・花粉症とともに生きる覚悟だ!


花粉症が何年も続いているみなさんは、こんなふうにかんがえている人がおおいのでは?

さらに深く考えていくと↓

日本では20%程度の人が花粉症であると言われていますが、その殆どがスギ花粉症です。
スギ花粉は、前年の秋から少量が飛びはじめ、翌年2月に入ってから症状が始まります。
また、緑がある場所、土の上などの湿った場所に落ちたスギ花粉はすぐになくなりますが、アスファルトや室内などの乾燥した場所では生命力が強く数カ月に渡って花粉の症状を引き起こす可能性があります。

何が言いたいかというと、アスファルトに囲まれた東京等の都会は、一年中花粉が飛んでいる状態だということです。「少しの辛抱」「薬でのりきる」ですまないということも考えられます。

また、花粉症の薬には重要な問題があります。
「眠くなりやすい」ということです。花粉症の薬は症状を抑えるだけでなく、
脳を活性化させるヒスタミンという物質を抑える働きもあわせ持っています。薬飲むと、脳の覚醒レベルが下がって、眠気やだるさが出てくるのです。眠気は、仕事や家事の効率を下げるため、心のストレスにもつながります。

花粉症のメカニズム

花粉症はアレルギーの一つです。
 免疫細胞の一つであるリンパ球は、大きくTh1リンパ球(以下、Th1)とTh2リンパ球(以下、Th2)に分かれます。それぞれ役割が違っていて、Th1はウイルスや細菌などに対してはたらき、Th2は食物や花粉などに対してはたらきます。つまり、花粉症を起こすのはTh2ということになります。




Th2は花粉を感じると、その情報を化学伝達物質を蓄えている肥満細胞に伝えます。
情報を受け取った肥満細胞はヒスタミンやロイコトリエンという化学伝達物質を出します。このヒスタミンやロイコトリエンが鼻や目の神経で働くと、花粉症特有の症状がでてくるのです。

この2つのリンパ球はシーソーのような関係で、Th1が多いとTh2が少なく、Th2が多いとTh1は少なくなることがわかっています。花粉症などのアレルギーが起きるときは
両者のバランスが崩れてTh2が増えます。原因はわかっていませんが、体の中のバランスが崩れるのが花粉症の状態です。

アレルギーが起こるメカニズムついては次のとおりになります。
Th2は花粉やハウスダスト、ダニなどのアレルゲンを察知すると、その情報をさまざまな化学伝達物質を蓄えている肥満細胞に伝えます。情報を受け取った肥満細胞はヒスタミンロイコトリエンという化学伝達物質を放出します。このヒスタミンやロイコトリエンが鼻や目の知覚神経で働くと、花粉症特有のさまざまな症状が起こってくるのです。

東洋医学における花粉症

東洋医学では、花粉症の症状を「水毒」ととらえています。水毒とは必要なところに水分が少なく、特定のある部分にたくさん溜まっている状態、鼻水や涙目などは、不要な場所に水分がたまっていることから起こってくる症状です。鼻づまりも鼻の粘膜に水分が溜まり膨張して鼻をふさぐことで起こります。

水毒は水分代謝が悪くなって、花粉症いがいに、むくみやめまい、吐き気などが起こりやすくなります。

気血水:からだを流れ、からだを動かすモノ(血液、鼻水など)
概要 量が不足・機能低下流れが悪くなる
からだのはたらきを支えるエネルギー 気虚気滞
からだ全体に栄養を運ぶ血液 血虚血瘀
からだを潤す、血液以外の水分 燥症湿症・水毒

どれか一つに不調がある場合、いくつかの状態が重なって冷えが現れたり、悪化したりしている場合もあります。

漢方薬の治療

「漢方は長く飲んでゆっくり治す」というイメージをお持ちの方にとっては、特に「即効性」は意外に感じるかもしれません。しかし花粉症は漢方を適切に使うことで実に早く症状を緩和する事が可能です。

なお、最近では漢方薬のこうした体質改善効果について、西洋医学的な研究も試みられています。ある漢方薬を服用するとTh2リンパ球が減り、Th1リンパ球が増えたことが基礎研究で明らかになりました。このように漢方薬でアレルギー体質が改善されることが徐々に確かめられています。

花粉症に効く漢方薬

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)

くしゃみが何回も出る。涙が出る。
うすい水のような鼻水が流れるように出る。
背中が寒くぞくぞくする。

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)

鼻かぜ、アレルギー性鼻炎がなかなか治らないと
鼻水など分泌物が少なく、粘くなり、鼻粘膜が浮腫状に腫れて赤くなり、鼻づまりの症状になる。
ヒューヒューという喘鳴のある気管支ぜんそくにも効きます。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

くしゃみ、鼻水、つばが多く出てうすい痰、このような症状のある
感冒、アレルギー性鼻炎、気管支炎(ゴロゴロ、ゼリゼリ、という喘鳴が聞こえる。)

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